娘の手作りケーキの価値
先日、娘がケーキを作ってくれました。
最近はもう「うざっ!」「きもっ!」以外の言葉を聞いた記憶がなかったので、一応、私という存在を認めてもらえているのだとうれしくなりました。
ありがとー!って抱きついたら、かつて無いほどに冷たい目と声で「本当にやめて」と言われました。
可愛がりすぎるとうざがられるというのもなんだか悲しいですね。
結婚して数年経ってやっと生まれた一人娘です。そりゃもう可愛いがらないはずがない。
妻からも「可愛いのは分かるけど嫌われるだけだらやめなよ」と言われ続けていますが、可愛すぎて、小学校低学年の男子かよ!というくらいに娘にちょっかい出し続けてきた結果が今の状況です。
現在進行形でちょっかいを出し続けているのは、ちょっかいをださないようにしたとしても、すでに全てが手遅れだということが分かっているからです。
こんなふざけた父親にもケーキを作ってくれるのだから本当に嬉しかったです。
今まで食べたケーキの中で一番美味しかったのは間違いない。
さて、話変わって、子供に管理させている楽天銀行の口座。
楽天銀行は、未成年でも開設できるし、楽天証券は15歳未満でも開設できちゃうありがたい会社です。
そんな、楽天銀行ですが、ひとつ問題が発生しました。
楽天銀行は、入金するのに手数料がかかるのです。
開設後、数ヶ月だけは無料なようで今まで気付きませんでした。
すでに無料期間はすぎていたようで、もらったお年玉を入金しようとした娘が手数料がかかることを知り、私に文句を言ってきました。
入金しようとしたらお金かかるってメッセージが出たんだけど、なぜお金をとられるのか、払いたくない、と。
銀行も商売だし、手数料かかるのが普通だわな。娘に簡単に銀行の手数料について伝えました。
ATMを動かすためにはいろんなお金がかかるから、使う人みんなで負担しようっていうのが手数料なんだよ。
手数料を取らないとコンビニにATMがなくなっちゃうかもしれなくて、それはみんな困るでしょう。
だから手数料を取るんだよ。
内容が正しいかどうかは置いておいて、小学3年生の娘に対して、割と納得しやすく説明できたんじゃね?とか思ったんだけど、娘は納得できなかった。いや、どうしても手数料を払いたくないらしい。
でも前までお金かからなかったじゃん!
無料期間の説明もしたけれど、気に入らないようで娘は私に食いかかってきました。
「あのね、220円あったらお菓子がどれだけ買えると思う?」
何々が10円で、何々が20円で、あのお菓子なんか50円もするんだよ。と。
お菓子の名前と値段を言い、子供にとっての220円がいかにすごいのかということを俺に力説するのです。
で、娘のお金が減るのが気に入らないのならばと、手数料代を私が出してやろうと思いました。
「んじゃ俺が1,000円出すから入金してこいよ」って言ったら、
「そういうこと言ってるんじゃないの!」
220円かかることに変わりはないでしょ!と余計怒る始末。
娘が手数料払いたくないと言うんですが、俺はどうしたらいいんですかね楽天銀行さん。
子供にとっての手数料代はそりゃもう大変なものらしいので、未成年は無料とかにしてくれないですかね。
むしろ、ストレスで薄くなりつつある俺の毛根を守るためにもお願いしますよ。
手数料を払いたくないというのが娘の言い分で、俺にできることはなく、割と切実にどうしたもんか考えていたら、奥さんがスマホで調べてくれたようで「3万円以上の入金だと無料って書いてあるよ。あと、残高10万円あれば手数料が無料になるみたい。」
娘に聞いたところ、娘が入金しようとした金額は15,000円。
娘の口座残高は60,000円。
てっとり早いのは40,000円入金しちゃって残高100,000円にしちゃうことですね。
でも、娘が持っているのは15,000円で、手数料を取られないようにするには、30,000円までがんばって貯めなければならない。
それは小学3年生にとっては数年がかりの長い道のりになりそうです。
まぁそれも勉強になるのかなと思ったので、手数料がかからないようにするには、あといくらお金を貯めなければいけないのかを娘に計算させたりなんかして、娘の成長を期待して「がんばって貯めようね。」と伝えました。
手数料を払いたくない娘は、しばらく入金できないことに落ち込んでいた様子でした。
そして、妻が小声で娘に「ケーキ代」と言いました。
しばらくの間、無言で何かを考えていた娘が放った言葉は「ケーキ代25,000円です。」
大笑いしました。
私の財布状況的にはきついのだけど、面白かったので25,000円出しました。
ケーキが嬉しかったので出しました。
結果的には、220円の手数料を払いたくない娘は、私に25,000円のケーキを食わせることで解決しました。
娘は口座のATM手数料が無料になったことと、大きく金額が増えたことに喜び、そして私は信じられないほどに高額なケーキを食べたことをブログのネタにする。